スタッフブログ

更新日:2019.08.30 - スタッフブログ

マネージャーの井上です。さあ、今年度の社内研修が始まりました。昨年同様にサービス提供責任者(サ責)が研修内容を決め、日程を決め、方法を決めて実施しています

そもそもサービス提供責任者とは?

訪問介護では、「サービス提供責任者」というポジションがあります。当社のサービス提供責任者は、現場を経験している介護福祉士です。

訪問介護のサービス提供責任者とは? 厚生労働省

一昨年まで定期研修は、講師担当者が、研修内容や日程を決めて実施していましたが、ワンパターンになりがちなことと、覚えてくれたか?不安。

それならいっそ、各店舗のサービス提供責任者が順番に実施したらどうかと考えたからです。そうすれば、サービス提供責任者自身、人に教える技術が身につくし、自分もしっかり勉強できるはず。

そう。スタッフ研修と言いながら、“サービス提供責任者のレベルアップ”が第一目標でした。そうは言いつつもサービス提供責任者はとにかく忙しい。

なんといっても業務内容が多いのです。

↓↓↓↓↓

サービス提供責任者の業務

①訪問介護計画書の作成

②訪問介護の利用の申込みに係る調整

③利用者の状態の変化やサービスに関する意向の定期的な把握

④サービス担当者会議への出席等による居宅介護支援事業者等との連携

⑤訪問介護員に対する具体的な援助目標及び援助内容の指示、利用者の状況についての情報伝達

⑥訪問介護員の業務や実施状況の把握

⑦訪問介護員の能力や希望を踏まえた業務管理

⑧訪問介護員に対する研修、技術指導等

⑨その他サービス内容の管理について必要な業務

 これだけの業務内容に加え、現場のケアサービスを含めると、毎日ずっと動き回っているような状態です。

はじめは、さらに研修内容を考えて、研修資料を作ってだと、大変だな~と思っていました。この話をしたら、サ責が嫌がるかな?と正直思ってしまいました。

 

サービス提供責任者たちのびっくりな行動!!

まずは、店長から各サ責に研修について話してもらいました。

内容に関しては、「今までの資料を参考にしていい」し、「同じでもいいよ」と伝えたのですが・・・。

ところが、いざ、初めてみると、サ責たちは、自分のオリジナルの資料を作成しだします。研修方法も説明一辺倒の資料ではなく、自分たちが考えた方法をあみだしました!!!

どんなふうに研修を作り上げればよいか?研修指導経験の少ないサ責は、社長や私と一度リハーサルをやりながら方向性を決めました。

 

何か一つでも、覚えて帰ってくればそれでいいかな

誰もが経験している事だと思いますが、せっかく受けた研修内容の9割は、2~3日すれば忘れてしまいます。

繰り返し実践していれば身につきますが、知識のようなものは、日々それにふれていなければ忘れ去られるのです。

思い出すことと言えば、例え話で出た印象的なエピソードだったり、たった一言の繰り返しの言葉だったり、楽しかったグループワーク・・といった意外な内容だったりします。

とにかく「何か一つ覚えて帰ってもらおう!」これも小さな目標です。

 

◇記録表の書き方

ヘルパーさんが毎回書く「記録表」の書き方。いったいどういう内容を記録すれば、ケアにいかせるか。サ責がケアマネに報告しやすいか。実際の記録表から(グッドだよ!おしい!もう少し!)などの記録例を参照し説明しました。

この研修後、ヘルパーさんからわかりやすかった!と大好評でした。他の人の記録表は、普段は見ることがないので、とっても参考になったのだと思います)

 

◇嚥下・トロミ食研修

魚やごはんなどに、トロミをつけて実際に試食をしてみました。どの程度ほぐしたり、柔らかくすれば食べやすいか、介護食も試食してみました。嚥下の仕組みについても再確認。

 

◇感染症

感染症に感染するメカニズムを、紙芝居形式で研修。それぞれの感染症の種類についての対策、予防法についてもわかりやすく解説。

 

◇ひげそり

ありそうでなかった実技研修。特に女性は、電気シェーバーの使い方が分からない。こわごわ使っていたのが、実はもっと大胆に使えた?電気シェーバーの洗浄の仕方も男性ヘルパーから伝授されました。

ベテランヘルパーさんの方が苦戦していたのも驚き!!(私も、仕事を始めたころにこの研修があったら、もっとスムーズに介助できたなあ・・と思いました)

 

KYT(危険予測トレーニング)研修

今まで、ヘルパーさんが経験してきたヒヤリハットを思いつくまま、上げてもらいました。その中でも、特に危険性が高い順に並べ、予防策を考えます。こちらは、経験の少ないヘルパーさんに、とってもいい研修となりました。

 

面白くてためになる研修だから、もっと参加してほしい!!

今年度も昨年同様に目標をたてました。今年度の目標は“研修参加者を増やそう”です。(参加できない人は後日補講とレポートですが・・・)それには、サ責さん自ら工夫が必要です。どんな工夫がみられるか??興味津々・・・。

7月30日の吉祥寺店の研修に参加しました。

今回のテーマは 「おむつ交換」です。

ベテランのサ責さんがおむつ交換のあれこれをマンツーマンで教えてくれました。

 

【パットはおむつのギャザーの中にこうやってしっかり入れ込む】

 

【交換するおむつはしっかり奥に入れ込まないと左右が非対称になります】

 

【ベテランヘルパーさんの体の触れ方、位置を参考に・・】

 

【店長だって参加します】

 

【久しぶりにおむつ交換をするヘルパーさん】

最後は しっかりおむつを手前に引っ張って、腹部にもってくる事。そうしないとおしり部分のモコモコが取れないので、気持ちが悪い。

モデルさんにも「気持ち悪くないですか?」と声掛けしています。

 

【 リハビリパンツは 「横」ではなく「縦」に開いてね、これも小さなポイント】

 

実際にやってみて、意見交換をします。

〇足が拘縮している人は、やりづらい

〇パットは、何枚重ねれば漏れないのか? 

〇穴をあける方が漏れないのか?

〇男性と女性のパットの当て方も違う(女性は、M型になるようにパットをつかんであてる)

〇おむつの位置が、いつも左右ずれる(中心線に合わせて)

 

普段ケアをしていての疑問やコツが、少しわかったようです。「私、これをしてなかった・・・」とか、「そうなの?始めて知ったわ!」など、実りのある研修となりました。

 

サービス提供責任者は、人も育てるんです。

サービス提供責任者の責務の中の⑧訪問介護員に対する研修、技術指導等は、毎日のサービスでの困り事を解決してあげることも含まれます。教える、育てるということは、とても難しい業務です。

まずは自分自身が、

知識をしっかり頭に入れて

技術を身につけていて実践する

説明ができ、理解してもらえる

失敗を沢山している

人のいいところを探してほめることができる(とっても重要)

それらが、訪問介護のサービス提供責任者に期待されます。

 

“やってみせ 言ってきかせて させてみて ほめてやらねば人は動かじ”

 

今年もサ責さんには、教えることと同時に沢山のものを学んでほしいと思います。

 



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