マネージャーの井上です。
今月の池袋店の研修は移乗・移動。実技研修をのぞきに行ってきました。
なんと、今回はスライディングボードを使う研修もあるとか!
池袋店では、会議室にベッドがあるのでそれを利用し、ベッド~車いすへの移乗研修です。
まず初めに移乗のポイントの説明です。
①ボデイメカニクスを利用し大きな筋力を使う
②利用者の疾患と体の状態の把握
③利用者の体調をみてできる動きの観察
④介助する前に必ず声をかける
さて、上記のポイントを押さえて移乗できるかな?
今回は私が利用者役のモデルに指名されたので、移乗されてみました・・ということで、、
この際利用者の気持ちを体感してみましょう!
まずは、店長が見本を見せてくれました。
移乗された感想と、移乗の際に感じたことをまとめてみました。
・男性は男性というだけで安心感がある
・体が密着しないと不安になる
・声掛けがないと何をされるか不安
・慣れている感が出ているだけで少し安心できる(おどおどは不安になる)
・目線を合わせて、穏やかな声をかけられると安心感がある
・急いでいそうだなと動きで解る
上記、モデルになってみて感じた事です。ということは・・利用者もそう感じでいるのかもしれませんね。
座っていると、ヘルパーさんの動きがよく見えます。
動きによっては性格とか、手順の良さもなんとなく感じます。
あとはそのヘルパーさんの一生懸命さとか、、、もう少し頑張れ!と応援したくなったり。
もし、本当に自分の体が動かなかったら、「ごめんなさいね」とヘルパーさんに気を遣うかもしれないなとも感じます。
急いでいたら、頼みづらいな??とか
こんなことにも気を付ける必要がありそうです。
さて、もうひとつ大事なヘルパーさんの移乗の技術の方はどうでしょう??
やり方で悩んでいるヘルパーさんもいましたが、みんなうまくできています。
ただ、理論と体は裏腹なスタッフもいたり。
この仕事、意外と理数系な的な内容も出てきます。
たとえば、車椅子は角度〇度につけるとか、高いところから低いところへとか、
基底面積を広くとか、色々な角度から考えないといけないのです。
でも、これをクリアすれば利用者と介助者自身にも負担が少なくなるのです。
続いては、スライディングボードを使った移乗。
お身体の大きい方の移乗の際によく使います。
これも介助者や利用者の負担を軽減するために使います。
今回は、福祉用具さんにお願いして、特別な車椅子とスライディングボードをお借りしました。
この車いすは踏切りのようにひじ掛けが上に上がるようにできています。
また、足置き(フットレスト)も取り外せるので移乗する際に、足がぶつからずに済みます。
シンプルで、機能性のある車いすなのです。
こちらは、スライディングボード。滑らせて移乗するときに使います。
薄いまな板のように感じますが、かなりがっちりできていますよ。(裏面滑り止めあり)
この板におしりを載せます。
手順は、
①ベッドを車いすよりやや高くする。(上から下への理論です)
②浅く腰かけてもらう、足の側面を床につける
③ボードの上におしり半分を載せる
④おしりを滑らせて移乗
実際に移乗してもらうと、利用者(自分)の体に負担がない。
軽い滑り台感覚です。ほとんど力要らず。
介助者も持ち上げなくてよいので、負担が少ない。
持ち上げるより、滑らせて動かすこと
移乗・移動は、介護者の一番の負担です。
便利な福祉用具を活用し、利用者も介護者も負担のない介護を目指したいものです。